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これまで曖昧になりがちだった業務の担当者や期限が、Asanaによって自然と明確化できるようになった。アサイン時のプレッシャーもなくメンバーのメンタル面への負担も軽減された
プロジェクトでの多岐にわたる細かなタスクの進捗確認や完了に漏れが生じていたが、Asanaを使うことで大幅に改善された
業務の引き継ぎにも別途マニュアルを用意する必要がなく、Asana上に記載した必要なタスクとコミュニケーション履歴の参照で代替できるようになった
生活・社会のあらゆるシーンのDX(デジタル変革)に取り組むUSEN-NEXT GROUP。そのなかで「働き方を一歩前へ」というビジョンのもと、法人向けに生産性や従業員エンゲージメントを高めるクラウドサービスを提供しているのがUSEN Smart Worksです。2019年にUSEN ICT Solutionsから分社化して誕生した同社は、コロナ禍を経てさらに多様化する企業や従業員をサポートするべくさまざまなソリューションを提供しています。分社化当初から、業務の根幹をつくり、プロジェクトの効率的な管理体制を整備してきたのが、代表取締役社長の大下 幸一郎 氏と、業務企画部長の稲葉 大輔 氏です。事業が成長・拡大するなかで、これまでの業務管理では不十分であると感じたことから2020年に「Asana」を導入して課題を克服し、顧客への提供価値を高めています。お二人に、Asana導入に至る背景や活用方法についてお伺いしました。
USEN-NEXT GROUPの顧客に対し、「Google Workspace」「サイボウズ」「LINE WORKS」「Windows 365」などのクラウドサービスやSaaS製品を提供し、業務を支援しているUSEN Smart Works。同社が提供する価値について大下氏は「事業テーマを『B to B to Employee』とし、顧客としての法人だけでなく、そこで働くどれだけの人の働き方を一歩前に進められたかを重視しています」と話しました。
事業はセールスを担当する営業部、ビジネスを開発する事業開発部、コーポレート業務とオペレーションを担当する業務企画部に分かれています。グループ企業やクラウドサービス事業者とともに業務を遂行するため、日常的なやりとりは社内外に広がります。創業当初は大下氏と稲葉氏の2人が業務プロセスを構築し、管理もしていました。しかし、2期目が過ぎ、事業が拡大していくにつれて、業務の管理体制に限界を感じるようになります。
当時はタスクをスプレッドシートにリスト化し、大下氏と稲葉氏で共有し、さらにそれを、担当者や取引先に会議の場やメール、チャットなどで確認しながらその都度、進捗を管理をしていました。
稲葉氏は「お客様やパートナー企業からの要望やトラブルが発生した際も、進捗管理のために過去メールを遡って情報を探すなどの手間が発生していました。かといって関連メンバーにすぐ共有したり確認したりする手立てもなく、結局すべて自分で進めた方が早いからと、さらに余計な負担がかかっていました」と振り返ります。
大下氏も、プロジェクトや業務が増えていく中で複雑化する仕事の動線と所在を明確化したいと考えていました。それまでは会議で誰がどんなタスクをいつまでに行うかを割り当てていましたが、コロナ禍でリモートワークに切り替わったこともあり、Web会議やチャットだけでうまくハンドリングできるのかといった不安もあったためです。
理想的な業務環境を整備するべく、適切なデジタルツールの導入を検討しはじめた大下氏の目に止まったのはAsanaです。SaaSを扱う事業者としてワークマネジメントツールのAsanaについては、もともとの知識もありました。そこで自身で試しに使用してみたところ、まさに自分たちの課題を解決するツールだと実感したといいます。
大下氏が検討した結果、Asanaの主な機能に加え、リスト表示や進捗管理、アーカイブ機能などのUIの面も採用の決め手となりました。導入を決断した背景について大下氏は「メンバーの役割に応じてやるべきことがわかりやすく、誰にでも直感的に使うことができる。SaaS 提供事業者として、課題は努力で解決するのでなく、テクノロジーで解決するという話をお客様にすることがありますが、自分たちにとってAsana導入はまさにテクノロジーによる解決策でした」と述べました。
Asanaの導入が決まると、大下氏は「メンバーにはまず『マイタスク』だけを見ればいい、と伝えてスモールスタート。半年ほどでメンバーがある程度慣れ、タスク管理の委任もできるようになった段階でテンプレートを使った運用をするようになりました。さらにもう半年かけて、自動化のワークフローを導入するといった具合に、3段階で着実に利用を広げてきました」と浸透のプロセスを説明しました。
浸透が深まってきた段階で、更なる活用を進めます。たとえば顧客へのサービス提供手順をテンプレート化して、プロジェクト進行・管理をそのままマニュアル化するといった使い方です。さらに大下氏は「新規プロジェクト用のテンプレートも作っています。キックオフミーティングからプロジェクト立ち上げ、約款作成、SFA入力、見積作成といったフェーズごとに必要なタスクをひとつひとつ入力する手間も省ける上、どこかで進捗が止まっていてもすぐに把握できるため管理も楽になりました」と、テンプレートを使った別の活用法についても挙げました。
社内メンバー全員にチェックしてもらいたい回覧や、個人の人事評価のための目標管理、、会社支給物の月次棚卸しなどはワークフロー機能を使って管理しています。「棚卸しは、、スプレッドシート管理では漏れが発生したり、アクションしていない人へのリマインドが別途必要でした。Asanaなら誰でもチェックがしやすく、当月分が完了したら次月分が自動的に生成されるため手間も漏れも省けます」(大下氏)。
稲葉氏は、パートナーとの契約状態を管理する業務をメーリングリスト運用からAsana上のワークフローに切り替えています。法務審査を起点としたワークフローを作成し、新規パートナーとの契約時に必要なそれぞれのアクションに担当者を割り当てられるように設定しました。
Asanaを有効活用している大下氏ですが、使い方を統一するためにちょっとしたルールも設けています。1つは「サブタスクは1階層までに止める」です。多岐にわたるタスクを整理するために便利なサブタスク機能ですが、階層が深くなると情報の所在が複雑になりがちです。こうした制限をもうけることでシンプルでわかりやすい業務プロセスを維持しています。
もう1つは「完了条件を設定する」です。大下氏は「条件を設定しなければ、個人の感覚で完了してしまうことがあるからです。『担当者全員で予定が入ったら完了』『ある業務を終えて関係者にメールで周知したら完了』などの条件をできるだけ作るようにしています」と説明しました。
創業当初と比べると、Asanaの浸透が進んだ現在ではタスク管理の漏れや遅れが大きく改善しています。大下氏は「感覚的には、当初プロジェクト中に20〜30%ほど発生していたチェック漏れが、現在ではほとんどなくなりました」とその変化を実感しています。
導入の効果について、稲葉氏は業務引き継ぎ時の効率化を挙げています。「一般的な日本企業では退職や育休・産休の前に1〜2カ月かけて業務マニュアルを作成し引き継ぐことがありますが、Asana上にはコミュニケーションを含めた一連のタスク記録が残っているので、それを元にカスタマイズすれば面倒なマニュアル作成も必要ありません」とその利点を語りました。
Asanaを見れば業務内容、プロセスや進捗状況が把握できるため、チャットや対面ですり合わせる時間も削減できたただけでなく、メンバーの精神面にも良い効果を与えています。
大下氏は「会議の場で『これは○○さんのタスクです』と面と向かって担当者に割り振るよりもAsana上で担当者を設定する方がアサインする側の心理的な負担が軽減されます」と語りました。また、Asana上のタスクを見れば優先度も明らかになるため「即時回答しなければ」といったプレッシャーもなくなりました。稲葉氏も「子育て中のメンバーなど、緊急性のないものは自分のタイミングでスマホアプリなどから、自分の都合のつく時間に対応できるのはいいですね」とAsanaで柔軟な働き方にも対応できる点を評価しています。
USEN-NEXT GROUPは、1兆円企業グループとなるために、100億の売上規模の会社を100社つくることを目標に掲げています。そのグループ目標の達成に貢献するべく、USEN Smart Worksでも顧客に提供する価値をさらに高めていくことがミッションです。
ポストコロナの時代を迎えて働き方も大きく様変わりし、DXへの取り組みは企業にとって必須の課題となっている昨今、これまで多くの企業の成長を支援してきたSaaSのスペシャリスト集団でもある同社への期待はますます大きくなっています。
こうした状況下でお客様の期待に応えていくために、USEN Smart Worksでは顧客にも”仕事の地図”となるAsanaを提供し、多くの企業に多くの企業に新しい価値を生み出すソリューションを広げています。
Asanaの活用を通じて、顧客だけでなく自社の働き方もアップデートし続けるUSEN Smart Works。これからも刻々と変化する市場のニーズをスピーディに捉え、顧客企業の従業員の「働き方を一歩前へ」を実現させるため、Asanaと共により高い価値提供ができる組織を目指しています。