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何千もの動画を期限内に適正なフォーマットで制作するための明確なプロセス
レベルの高い情報整理と検索可能なデータベースにより、簡単にコンテンツを検索し、さまざまなグループの動画の制作ステータスを追跡
ファイルの整理を業者に依頼する必要がなくなり、予算の節約を実現
Discovery Inc. は、TLC や Animal Planet、Food Network など、大人気のエンターテインメントネットワークを運営する大手メディア企業です。中核事業はケーブルテレビ業ですが、デジタル分野でも巨大なリーチを維持しています。同社の Digital Studios コンテンツチームは、毎月のように各種 SNS プラットフォームやコンシューマーアプリ向けに何千もの動画を制作しています。Discovery の視聴者は、名人シェフがスフレを焼くのをテレビで見られるだけでなく、iPad で Food Network の Kitchen (キッチン) アプリを使って料理レッスンをライブ配信で受講し、名人シェフとの料理を体験しながら質問もできます。
コンテンツオペレーションズディレクターの Mike Singer 氏は、同社の傘下のネットワークによる動画の企画、制作、配給を支援しています。ウェブサイト、Facebook、Instagram、YouTube などの各種プラットフォーム用に、最大 6 つの異なるバージョンの動画を制作する場合もよくあります。
Singer 氏と Discovery Digital Studios が 2014年に Asana を導入した前は、スプレッドシートやメールのやり取りを介したコンテンツ制作の追跡に苦心していました。コンテンツ制作のプロセスは標準化されておらず、情報の整理は最適化から程遠い状態でした。
動画の制作が期限に遅れたり、フォーマットが忘れられたりすることもありました。また、制作したのに社内で適切な関係者に共有されなかったために、使われないまま放置される動画もありました。
何のコンテンツが制作され、それがどこに置かれているのか、誰にも見えない状態だったため、四半期毎の報告も困難でした。
編集、動画制作、コンテンツマーケティング、PR など、各チームの関係者の間で情報が流れず、未読メールに埋もれたままになる場合もよくありました。
定義されたプロセスがないことが、チームの仕事を滞らせた上、たびたびコスト増にもつながりました。フォーマットが混在するファイルの整理を年 2 回、最大 6 社の業者に依頼する必要がありました。
そのような経緯から、Singer 氏は、コンテンツ制作を管理するための新しいツールを探し始めました。そして現在では、Discovery Digital Studios の 400 以上の関係者が Asana でコラボレーションを行っています。
開発中のすべてのコンテンツを一度に俯瞰しながら、各動画の制作プロセスに関する直前の詳細をそのステータスと一緒に取り込むことができる、共有プラットフォームを必要としていました。さらに、チームメンバー間やチーム間で頻繁に発生する工程間の作業引き継ぎをサポートする自動通知も必要でした。スプレッドシートを使った管理では、いつタスクが完了し、それに依存する次のタスクがいつ開始可能になるのか、わかりにくい状態でした。
Asana のカスタマイズ可能なワークフローを導入することにより、複雑なコンテンツプロセスを定義し、チーム全体の成果物について関係者にわかりやすい報告を提供し、個別の関係者や社外関係者との連携と報告も維持できるようになりました。
Singer 氏は、まず Food Network のコンテンツチームに Asana を紹介し、そのメンバーに個人的な To-Do リストを整理するために Asana を使うよう勧めました。Asana を毎日使用することに慣れると、メンバー達は Asana でチームのプロジェクトを管理し始めるようになりました。
Singer 氏は、さまざまなチームに対し Asana の導入を支援するために、繰り返し実施可能な手法を開発し、続いて Discovery Digital Studios の他のチームにも Asana を紹介し、ワークフローの見直しとそれに伴う最適なプロジェクトの構築をサポートしました。今日、同社の傘下の全ブランドがそれぞれ独自のワークフローに Asana のテンプレートを使い、コンテンツタイプ別、チャンネル別にカスタマイズしています。
現在、全コンテンツチームが Asana を使って動画制作を管理しており、新型コロナの流行による自宅勤務中にもその体制を維持しました。メンバーは自宅で動画を撮影し、情報が整理された状態を保ち、以前と同じ制作水準を維持できています。Discovery Digital Studios だけでなく、他社からも同様の報告があります。仕事の解剖学: リモートチーム調査によると、ワークマネジメントソフトウェアを使用したナレッジワーカーの内、リモートワーク中の生産性が以前と比べて上がったと感じる人は 55% に達しています。
各動画フォーマットには、Asana プロジェクトが割り当てられます。そして、テンプレートを使用することにより、プロジェクトを簡単に始動し、タスクの見落としを防いでいます。カスタムフィールドでプロジェクトのステータスを示すことに加え、添付ファイルやコメントを使って会話や関連文書をすべてタスク内で管理しているので、情報検索と作業がより迅速に進みます。
複数のプロジェクトにタスクを追加 (マルチホーム) できるので、全メンバーの足並みが揃い、タスクの効果が及ぶすべての取り組みを全員が確認できます。たとえば、「動画を公開する」タスクが、特定の動画の制作プロセス内に存在する場合、同時に Instagram コンテンツカレンダープロジェクト内に置くこともできます。タスクの更新、コメントの追加、タスクの完了の際には、タスクが結びつく全プロジェクトにおいて変更が反映されるため、コンテンツカレンダーは最新の更新状態で保たれます。
また、Discovery のコンテンツチームは、活動中の制作プロダクションを複数含むグループを俯瞰的に確認するために、ポートフォリオを使用しています。たとえば、Food Network の Kitchen アプリ用の料理レッスンを複数含むグループを追跡するために、新しいポートフォリオを作成すれば、そのグループに紐づいているコンテンツキャンペーンのステータスや公開日程をモニタリングできます。
また、チームは連携アプリを使い、すべてのツールに Asana をつなげています。Asana for Outlook の連携を使用すれば、受信トレイから直接アクションアイテムを Asana タスクに変換できます。どのメールでもコメントとしてタスクに追加できるため、受信トレイを整理された状態に保ちながら、重要な情報を保存することができます。 Asana for Slack の連携を使用すれば、Slack のプラットフォームから直接プロジェクトの最新情報を確認し、コメントを追加し、新規タスクを作成できます。また、Zapier との連携のおかげで、チームはプロセスの多くを自動化し、時間の節約に成功しています。
タスクの依存関係が可視化されたことで、Discovery Digital Studios 社内全体でさまざまなチーム間のコラボレーションが促進されました。たとえば、撮影開始前に料理メニューを企画し、テストするレシピチームがあります。以前は、動画制作チームが、撮影を計画するために、レシピチームに進捗状況を報告するよう催促する必要がありした。現在は、レシピチームが Asana でステータスと重要なマイルストーンを追跡しているため、コンテンツチームは一目で正確な進捗状況を確認でき、質問する必要はなくなりました。
この可視性があるおかげで、チームは仕事の所要時間を正確に予想することができます。また、プロジェクトの進行が遅れている場合は、それに気付き、その原因を診断し、軌道に戻すということができます。すべての情報が一元管理され、合理化され、視覚化されているため、メンバー全員がより効率的に作業を行えます。
報告も以前より簡単になりました。たとえば、ある会社から「夏らしい」イメージの動画を求める提案依頼書 (RFP) を受け取り、その依頼に対する回答提案を作成中だとします。Asana を使えば、コンテンツチームは「夏」のタグが付いている動画をすべて簡単に検索し、過去の例を抽出できます。情報が整理できていれば、仕事の獲得につながるのです。
情報が整理できていれば、大掛かりな整理の仕事を業者に依頼する必要がなくなるので、コストも節約できます。Asana では、コンテンツが作成されると、同時進行で整理が行われます。すなわち Discovery Digital Studio は、それによる予算とエネルギーの余裕を D2C アプリや新しいライフスタイルコンテンツ (たとえばスフレの作り方についての動画など) を通じた価値の創造に充てられるのです。