Coupa の Value Services (バリューサービス) 組織が、チーム間の作業を統合するという目的を掲げてプロジェクトマネジメントオフィス (PMO) を設置したとき、経営陣は Asana を PMO の主軸として選択しました。今では、プロジェクトの優先順位を付けて実行する上で、Asana が信頼できる唯一の情報源となっています。また、さまざまな連携により、組織間の壁がなくなり、透明性が向上しています。
Coupa は世界の事業支出管理を変革する企業です。Nestle や Salesforce など 3,000 社以上の顧客を抱え、合計 4 兆ドルの支出データを蓄積してきました。プロフェッショナルサービスやサポートを含む、1,000 人からなる Value Services チームが、カスタマーサクセスを推進しています。
Asana を導入する以前、Value Services (バリューサービス) 組織には、組織全体のイニシアチブを追跡し、管理するための一元化された場所がありませんでした。
異なるチームがさまざまなツールやスプレッドシートを使用し、作業が分散していたため、経営陣は進捗状況を俯瞰的に把握できず苦労していました。
PMO は、各リクエストを一貫した客観的な方法で整理し、優先順位をつけるための秩序だった受け付けプロセスを必要としていました。
経営陣はソリューションを開発する PMO を設立し、成長を実現するための強力な基盤として Asana を選択しました。
彼らは、チーム間でプロジェクトのステータスをレポートし、誰が何をいつまでにするのかを明確にし、さらには仕事の見落としを防ぐことができる効果的な手段として Asana プラットフォームを選択しました。
PMO は Asana プラットフォームの普及を推進し、徐々に他チームにも展開しました。
Asana は、リクエストの管理を一元化し、進行中の仕事の全体像を確認し、重複する仕事を特定し統合する手段となりました。
3 年間で節約する時間を 658% 増加: Coupa は 2020年に Asana をインフラとして PMO を導入。2023年までに、サイロ化 (部署間の壁) を解消し、チーム間の作業を統合することにより、年間で 135 日分にも及ぶ勤務時間を節約した。
経営陣のための可視性の向上: PMO が Asana を使用し、今後のプロジェクトを対象に組織のロードマップを作成。さらに、進行中のプロジェクトをポートフォリオに統合することで、目標に対する進捗状況を簡単に表示することが可能に。
プロジェクトの優先度を客観的に設定: Asana のリクエスト受け付けフォームが提出される時点で数値ランキングを付けるシステムを確立。PMO 組織が新規リクエストに優先順位を付け、ビジネスに適した意思決定を行えるようになった。
PMO と Asana で実現可能なことを組織に示す
現在、実施予定および進行中の Value Services イニシアチブは Asana で管理されており、Coupa の導入、展開、その先に至るまで、顧客のビジネス目標の達成を支援しています。プロジェクトには、CMS (コンテンツ管理システム) や学習管理システム、アカウントマネージャー向けのクライアントコミュニケーションプラットフォームなどの新規ツールの導入が含まれます。
現在、Value Services チームは、プロジェクトマネジメントやプログラムマネジメントのサポートを PMO にリクエストできます。Asana システム上で、プロジェクトがリクエストからロードマップ、納品までとエンドツーエンドに進みます。
業務の受け付けを合理化してチームの機動力を加速させる
Asana を導入する以前、Value Services には、組織全体のイニシアチブを追跡し、管理するための統一されたプロセスがありませんでした。各リクエストを一貫した客観的な方法で整理し、優先順位をつけるための秩序だった受け付けプロセスが必要でした。
現在、PMO がサポートリクエストを検討するには、Value Services チームが Asana フォームを使ってイニシアチブ (取り組み) を提出する必要があります。提出されたイニシアチブは、プロジェクト優先度スコアリングシステムによって優先度が判断されます。このシステムにより、リソースの割り当て方について、より迅速かつ客観的な意思決定ができるようになりました。また、PMO チームはプロジェクトの重要な情報を事前に Asana フォームから収集できるため、作業をすばやく開始できます。
プロジェクトの優先度設定がシームレスに
PMO チームは、リクエストへの対応を開始するために必要なすべての情報を Asana の受け付けフォームから収集します。このフォームには、ビジネスユースケースやエグゼクティブスポンサー、関与するチーム、タイミング、テクニカルサポートが必要かどうかなどの詳細情報を記入します。
また、このフォームではイニシアチブを 3 つの組織目標のうち少なくとも 1 つに紐づける必要もあります。新規リクエストは、事業上の優先順位に確実に沿ったものになるわけです。
PMO チームは、フォームの回答を使用して、全体的な優先度を示す数値を算出します。それによって他のイニシアチブに対する相対的なランキングが決定されます。
フォームが送信されると、対応するタスクが作成され、Asana の受け付けプロジェクトのボードビューに表示されます。そこで PMO チームがリクエストと優先度のランキングを確認します。
見える化を進め、今後の仕事の計画を支援
今後の作業と進行中の作業のすべてが Value Services Roadmap (バリューサービスロードマップ) プロジェクトにまとまっているため、経営陣は組織の今後の予定を一目で確認できます。キックオフ前のこのロードマップ策定段階で、すべての関係者の認識をすり合わせ、プロジェクトの要件を収集し、マイルストーンを決定します。
ロードマップ策定の効率化
リーダーは、Value Services Roadmap プロジェクトのタスクとして表示される今後のイニシアチブをすべて確認できます。
カスタムフィールドを使用すれば、仕事のソート、絞り込み、レポート作成が簡単に行えます。カスタムフィールドには、元のフォームの情報が自動的に入力されます。優先度レベルや承認ステータス、四半期単位での納品予定、関連する戦略的な目標が含まれます。
Technical Services (テクニカルサービス) の PMO チームによるサポートが必要なイニシアチブについては、Asana の承認用サブタスクが自動的に Technical Services チームに割り当てられます。これにより、両方の PMO 組織において、ロードマップの優先度に関して共通認識を持つことができ、部門間の可視性が保証されます。
作業が開始されると、PMO によって Asana タスクが Asana プロジェクトに自動的に変換されます。元のフォームに入力されていた履歴情報を保持することで、継続性を維持することができます。
リアルタイムのレポート機能で作業を順調に進める
Coupa の PMO は、チーム間でプロジェクトのステータスを報告し、誰が何をいつまでにするのかを明確にし、仕事の見落としを防ぐための効率的な方法を必要としていました。
プロジェクトと進捗状況の動的な追跡
新規プロジェクトは、PMO チームの Asana ポートフォリオ「In-flight (進行中) 」に自動的に追加されます。そのため、すべての作業中のプロジェクトを一目で確認でき、各プロジェクトの期日やステータス、影響を受ける Value Services チームなどの情報を簡単に確認できます。
複数のチームが一つの Asana プロジェクトでコラボレーションを行い、仕事を管理できます。また各プロジェクトの詳細なステータス更新が隔週で投稿されます。
PMO チームは、ステータス更新の一貫したテンプレートを作成しました。テンプレートには、目標、過去 2 週間に達成したこと、要注意の問題点、次のステップなどが含まれます。
組織の主要なパフォーマンス指標を一貫して報告できるよう、PMO チームは「進行中」ポートフォリオ全体の作業を追跡できるダッシュボードを構築しました。チームごとのアクティブなプロジェクト数、ステータスカテゴリごとのプロジェクト数、期限内に納品されたプロジェクトの割合などをチャートに表示します。
完了したプロジェクトは、「完了したプロジェクト」ポートフォリオに移動します。
Coupa の Value Services 組織は、Asana をインフラとして PMO を設立した結果、2020年から 2023年にかけて、合計節約時間を 658% も増加させたと推定されています。PMO は、優先度が明確にされたロードマップと標準化された進捗レポートを活用することで、チームのスケールアップを支えるほか、経営陣が組織全体のイニシアチブを把握できるようにもしています。各プロセスを Asana に移行することで、PMO と一緒に作業を行うチームによるコラボレーションが合理化されました。そのおかげもあり、以前は一年の間に仕事のための仕事に浪費していた時間のうち、およそ 135 日分にもおよぶ時間を節約し、今はその時間をさらなるインパクトを生み出す取り組みに費やすことができています。
PMO は引き続き、Asana とプロジェクトマネジメントの価値を Coupa 社内の各チームに提示していきます。その結果、各チームが、顧客のすべての支出の効果、公平性、持続性を高めるというビジョンに向けて取り組み、より大きなインパクトをもたらすことができるのです。
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