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引き継ぎとは?スムーズに行う方法をわかりやすく解説

古田 弓恵の顔写真古田 弓恵
2024年2月27日
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概要

業務担当者がチームを離れる際は、仕事の引き継ぎを行うことが不可欠です。それまでその仕事を行っていたメンバーがいなくなっても業務がスムーズに遂行されるよう、業務の引き継ぎをスムーズに行いましょう。

この記事では、仕事の引き継ぎとは何か、その重要性と上手な引き継ぎの仕方をわかりやすく解説します。業務の引き継ぎを効率的に行うためのコツと注意点もご紹介するので、参考にしてみてください。

更新: この記事は、引き継ぎをするメリットに関する記述を含めて 2023年 3月に改訂されました。

スムーズに、かつ効率的に引き継ぎを行うには、クラウド型ワークマネジメントツールの利用がおすすめです。データやファイルを簡単に共有できるだけでなく、情報を整理し、チームメンバーがすぐにアクセスできる状態に保つことができます。Asana なら、個々のニーズに合わせてカスタマイズできる引き継ぎのテンプレートも作成可能です。

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仕事の引き継ぎとは?

仕事の引き継ぎとは、その仕事の内容、ナレッジ、ノウハウなどの情報を前任者が後任者へ伝えることを言います。

組織で働いていれば、チームの再編や担当者の異動、離職、転職は十分に起こりうることです。その場合に仕事の引き継ぎを行わないと、担当者がいなくなったときに該当業務がスムーズに進行しなくなる可能性があります。そういった状況を防ぐために重要なのが、引き継ぎを正しく行うことです。

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引き継ぎの重要性は?

業務の引き継ぎの重要性とは、担当者がいなくなったあとも、それまでどおり仕事を進行できるようにする点にあります。

正しく引き継ぎが行われないと、以下のような状況に陥ってしまう可能性があるでしょう。

  • 仕事の進行に支障が出る恐れがある

  • 後任者が困る

  • 顧客や取引先、ユーザーの信頼喪失につながる可能性がある

ひとつひとつの業務はチェーンのように関連し合い、それが最終的にチーム目標、企業目標へとつながっています。たとえどんなに小さなタスクだったとしても、滞ってしまってはプロジェクト全体の遅れを招くこともあるでしょう。その影響は計り知れず、顧客からのクレームにつながり、最終的に企業は信頼を落としてしまうかもしれません。そうならないためにも、引き継ぎは重要なのです。

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引き継ぎはいつ必要?

引き継ぎが必要になるシーンは、いくつかあります。

  • 前任者が退職、転職した場合

  • 前任者が休職した場合

  • 前任者が人事異動、チーム離脱した場合

  • 後任者、新任者がチーム合流した場合

業務引き継ぎの目的は、前任者が行っていた仕事のノウハウを後任者に伝え、その後の仕事進行をスムーズに行えるようにすることにあります。そういった意味で、その仕事を行うメンバーが代わるときが引き継ぎを行うべきときと言えます。

前任者が退職や転職などで企業を離れるときはもちろん、社内体制の変更による人事異動やチームからの離脱時にもしっかりと引き継ぎを行います。また、前任者が一時的にチームを離れるときにも、引き継ぎを行います。病気やケガの治療、出産など、理由はさまざまでしょうが、担当者不在中も業務が滞りなく進行するように、たとえ短期間の休職だったとしても、引き継ぎは行いましょう。

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引き継ぎを行うメリット

会社組織で働くビジネスパーソンには欠かせない仕事の引き継ぎ。しかし実際は手間も時間もかかり、予想以上に大きな負担になることもあります。それでも企業が仕事の引き継ぎを重要視しているのは、次のようなメリットがあるからです。

  • 仕事の生産性を落とさない

  • 会社の信頼を落とさない

  • 前任者の負担を減らす

それぞれのメリットについて詳しく見てみましょう。

仕事の生産性を落とさない

引き継ぎがしっかりと行われていれば、仕事全体の生産性は落ちません。もし職場を離れるのに後任者に引き継ぎをしない、あるいは不十分な場合、後任者は何をどうすればよいのかを把握できず、自分で調べたり、誰かに聞いたりしながら仕事を進めることになります。また、後任者の周りのメンバーも、それに関わったり指示が増えたりするでしょう。つまり、後任者だけでなく周りのメンバーも含めて、業務の生産性を損ねてしまうのです。

とくに近年は少子高齢化の影響もあり、労働人口が減り続けています。そのため、人手不足が課題となっている企業も多く、従業員一人ひとりの生産性を上げることが急務となっています。つまり、担当者が代わる際に必ず仕事の引き継ぎを行い、円滑に業務を進め、生産性を上げていく取り組み自体が非常に重要になってきているのです。

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会社の信頼を落とさない

仕事の担当者が代わるタイミングはいつか必ず訪れ、そして避けられません。しかし、そのたびにレスポンスや業務スピードが遅くなると、顧客や取引先に不信感を募らせてしまいます。それを避けるのも、引き継ぎを行うメリットです。

また非常に怖いのは、たった 1 人の担当者が適切に業務を引き継がなければ、本人のみならず、その会社全体の姿勢も疑われてしまうリスクがあることです。引き継ぎをうやむやにしていると、後任者や周囲の人に迷惑をかけることにつながります。すると、そうした担当者を雇っている会社も同様に「いい加減な会社」だとレッテルを貼られてしまうかもしれません。  

顧客や取引先からの信頼確保は、売上や業績にも直結する重大な課題です。会社としての信頼を獲得し続けるためには、適切に引き継ぎを行い、円滑に業務を遂行できるようにすることがとても重要なのです。

前任者の負担を減らす

仕事の引き継ぎは、後任者や周りのメンバーのためだけでなく、業務から退く前任者にとっても非常に大切です。もし引き継ぎをせずに退いた場合、後任者は何をどうすればよいのかがわからず、前任者に逐一問い合わせることになるでしょう。すると、前任者は新しい職場での仕事に集中できず、結果的に前の職場での仕事を抱えながら、現在の仕事も同時に進めなければならない可能性があるのです。新しい職場の同僚や上司にとっても迷惑なことであり、ビジネスパーソンとして不信感を与えるどころか、責任も問われかねません。

「立つ鳥跡を濁さず」という言葉があるように、自分のためにも仕事の引き継ぎや情報共有は余裕をもって行い、すっきり整理した状態で新しい職場へ向かうようにしましょう。

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引き継ぎのやり方

引き継ぎのやり方

実際のところ、仕事の引き継ぎはどうやるのか?引き継ぎは何をするのか?こんな疑問を持っている人もいるでしょう。いつかは必ず経験する仕事の引き継ぎですが、基本的にはそれほど頻繁に発生しません。そのため、何をどういう流れで行えばよいのか、引き継ぎ方法をあらかじめ整理し、実際にその必要が発生したときスムーズに実行できるよう備えておきましょう。

1. 引き継ぎ業務を洗い出す

2. 引き継ぎのスケジュールを立てる

3. 引き継ぎ資料を作成する

4. 後任者と情報を共有する

1. 引き継ぎ業務を洗い出す

まずは、自分が担当している業務をリストアップしていきます。始業から終業までといった 1 日単位での業務から、できれば週単位、月単位、四半期単位、1 年単位に分け、業務内容を棚卸しします。

すべての業務をリストアップできたら、そこから引き継ぐべき業務について、再度リストアップしていきます。最初にリストアップしたものの中には、もしかすると前任者からなんとなく引き継いだものの、現在は不要な仕事もあるかもしれません。できるだけ真に必要な業務に絞ってスリム化することで、業務効率化を図れるようになります。そのため、引き継ぎ事項をリストアップする際には漏れに注意しつつ、無駄な業務が含まれていないかもチェックしながら進めることが大切です。

2. 引き継ぎのスケジュールを立てる

業務の引き継ぎが必要とわかれば、いつまでにどの内容を共有するのか、余裕をもってスケジュールを立てるようにします。基本的に、業務の引き継ぎは通常業務の合間に行わなければなりません。多くの場合、前任者と後任者はタイミングを合わせて時間を捻出するのが難しいと感じられるかもしれません。また組織によっては、引き継ぎ期間を限定している場合があります。期間中に完了するようにスケジュール設定をしましょう。

業務内容によっては、簡単な説明をするだけで済むものもあれば、実際の作業に立ち会ってもらいながら確認すべきものもあるでしょう。後者の場合、都合を合わせて立ち会ってもらうには、引き継ぎのタイミングがとても重要となります。引き継ぎのスケジュールを正しく組んで、そのタイミングを逃さないようにすることも大切です。

一方で、後任者の経験やスキルレベルをしっかり把握しておくことも重要です。これまでの経験値を把握できていないと、どのくらい丁寧に引き継ぎをすればよいかわからず、想定していたよりも時間がかかるかもしれません。したがって、できるだけ無理のない範囲でスケジュールを立てるようにしましょう。

3. 引き継ぎ資料を作成する

上記 2 ステップが完了したら、引き継ぎ資料 (マニュアル) を作ります。引き継ぎ資料はシンプルかつ簡潔にまとめることを心がけましょう。

資料は、引き継ぎをしたい業務リストを軸に、以下の項目を記載しながら作成します。

  • 業務の目的と概要

  • ステークホルダーの名前と連絡先

  • 作業の流れ、基本的な手順

  • 関連タスクとのつながり

上記の点に加え、発生しやすいトラブルやその対処法も加えれば、後任者にとって有効なアドバイスとなるでしょう。また、関連した書類やファイルなども併せてひとまとめにしておくと、後任者だけでなく、後任者が不在時に対応する周囲のメンバーの負担も軽減されます。

資料はあまり細かく作り込んでも、結局何をどうすればよいのかがわかりにくくなってしまいます。後任者の立場に立ち、目次なども活用して引き継ぎ内容を簡潔にまとめるよう心がけることが大切です。そうすることで、自分の業務を改めて見直すことにつながり、引き継ぐ内容もよりブラッシュアップできます。しかし、わかりやすく簡潔に説明するのと、省略して説明するのは違います。後者では業務内容とそのやり方をしっかりと伝達できないので、注意しましょう。

4. 後任者と情報を共有する

作成した資料と組んだスケジュールに沿って、引き継ぎを行います。

引き継ぎの準備はすでに整っていますが、自分自身が業務を担当し始めたときのことを思い出し、どんな点に不安や戸惑いを覚えたか、どこでつまづいたか、そのときどのように対応したのかなど、後任者の立場に立って行えばさらに効果的でしょう。

引き継ぎをするときのポイント

引き継ぎのポイント

引き継ぎの意味、重要性、基本的な流れをまとめましたが、ここからはスムーズな引き継ぎのコツをご紹介します。しっかり準備して実行したはずなのに、なぜか上手くいかないと感じるときは、以下のポイントを参考にしてみてください。

引き継ぎを行うときのコツ

・口頭で行わない

・一方的な説明で終わらせない

・フォロー期間を設ける

・関係者に知らせる

・テンプレートを作成する

口頭のみで行わない

引き継ぎの工程のひとつである「資料作成」は非常に重要です。厳しい引き継ぎスケジュールを強いられる場合もあるかもしれませんが、それでも口頭のみで済ませることは避けるようにしましょう。

自分にとっていくら容易に思える業務でも、それをはじめて担当するメンバーにとっては複雑に感じることもあるでしょう。口頭だけで伝えてそのときは理解できても、いざひとりで実行するときに困ることもあるかもしれません。そのときに頼りになるのが引き継ぎ資料なのです。

引き継ぎは一方的に終わらせない

「説明して終わり」という引き継ぎは望ましくありません。前任者から一方的に説明するのではなく、積極的にコミュニケーションを取りながら進めるようにしましょう。後任者が内容を確実に理解しているかこまめに確認し、どんなに小さな疑問でも質問でもしっかりと答えるようにします。

特に、前任者が先輩で後任者が後輩、もしくは新入社員や加入したばかりのメンバーの場合は、質問自体をしにくいことも十分考えられます。そういったケースでは前任者のほうから質問がないか問いかける姿勢を忘れないようにしましょう。

フォロー期間を設ける

引き継ぎのスケジュールを組むときは、最後にフォロー期間を設けるようにします。実際に後任者が業務を行ったとき、引き継ぎ段階では気が付かなかった疑問点が出てくることもあるでしょう。そういった場合にすぐフォローに入れるようにします。

ただし、限られた引き継ぎ期間ではサポートのために充てる十分な時間が取れない場合もあります。引き継ぎのすべてを期限内で済ませることが一番ですが、無理な場合は、連絡先を交換しておくことも重要です。前任者が完全にいなくなってから「この仕事はあの人しかわからない」という状況が発生しないようにしましょう。

担当者変更を関係者に知らせる

後任者への引き継ぎ以外に重要なのが、その仕事の利害関係者へ担当者変更の知らせを送ることです。その業務から離れる旨の挨拶ともに、新しい担当者を各方面に紹介することも忘れないようにしましょう。

引き継ぎテンプレートを活用する

日々の仕事と並行して行わなければならない引き継ぎは、手間がかかる仕事です。大きな負担にならないようにするには、引き継ぎ用のテンプレートを活用しましょう。それぞれの業務で引き継ぎ内容は異なるものの、共通部分も多いので、自由にカスタマイズできるテンプレートがあれば効率的です。

ワークマネジメントプロジェクトマネジメントだけでなく「仕事のマネジメントプラットフォーム」である Asana なら、個々のニーズに応える引き継ぎ用テンプレートを利用することができます。

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【まとめ】正しい引き継ぎを行いましょう

引き継ぎとは何か、その重要性とやり方を解説しました。引き継ぎは、それまでの担当者が外れたあとも業務がスムーズに進行するために必要不可欠です。後任者が困らないよう、正しい引き継ぎを行いましょう。そのときは、ご紹介した引き継ぎのコツをチェックしてみてください。

引き継ぎ資料はテンプレートを活用すると便利です。前任者にとっても後任者にとっても、引き継ぎ作業が負担にならないようにしましょう。また、チーム全員がアクセス可能な場所に引き継ぎ資料が保管されれば、今後参考になることも多いはずです。Asana のように、ファイル共有や整理、仕事のマネジメント、目標管理などを一元管理できるプラットフォームを活用しましょう。

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