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この記事では、教育現場における DX の推進について解説します。教育 DX がもたらすメリットをはじめ、直面している具体的な課題と効率的に進めるためのヒントもご紹介します。
現在、業界を問わず DX (デジタルトランスフォーメーション) 推進が求められています。医療や製造業、建設業はもちろん、人事や営業といった部門別での DX も推進されています。そして、子どもへの教育現場における「教育 DX」もまた、例外ではありません。では、教育 DX とは一体どのような施策で、どのようなメリットがあるのでしょうか。
デジタルツールの導入は、DX 推進の第一歩と言えますが、UI が複雑だったり、使い勝手がわかりづらければ、DX はうまく進みません。使いやすく、直感的に使用開始できる Asana のようなクラウド型ソフトウェアを選びましょう。Asana は、効率的な To-Do 管理や複数メンバーでのプロジェクト管理、スケジュール管理などに最適です。
ワークマネジメントツール Asana とは?そもそも「DX」とは「デジタルトランスフォーメーション (digital transformation)」を意味する用語で、経済産業省はそれを「データやデジタル技術を活用して事業に関わる業務プロセスや製品、ビジネスモデル、企業カルチャーなどを変革し、新しい価値を社会に提供すること、またそれにより市場での競争力を得ること」と定義づけています。
教育における DX (教育デジタルトランスフォーメーション) とは「教育現場において、データおよびデジタル技術を活用することで、教育手法や手段、教職員の事務作業などを変革すること」と言えるでしょう。
教育 DX は、教育を行う場面に最新のデジタルツールを導入しておしまいではありません。デジタル技術は手段であり、そこから既存の教育モデルを見直し、新しいモデルの形成へとつなげることが、教育 DX の目的だと言えます。
言い換えると、デジタル機器や ICT ツール、システムを導入し活用することで、新しい教育体制を構築し、これまでになかった教育価値を創造していくことが大切なのです。
文部科学省 (『教育DX (デジタルトランスフォーメーション) の推進について』のサイトページより) によると、教育 DX は 3 つの柱から成っています。
ルール: 教育データの意味や定義を揃える「標準化」
ツール: 基盤的ツール(MEXCBT、EduSurvey)の整備
利活用: 教育データの分析・利活用の推進や、教育データ利活用にあたり自治体等が留意すべき点の整理
上記 3 点を要約すると、教育 DX で活用するデータの種類や単位を揃え、携わる者が扱いやすいよう整える「ルール」を構築し、教育の基盤となる「ツール」(例: 文部科学省は CBT システムの『MEXCBT』を推奨) を導入します。こうした「ルール」と「ツール」が取り入れられたら、データを利活用し、教育現場における新たな価値の創造を始めていくという考え方です。
一方で、文部科学省は、小中学校向けの教育 DX と高等教育における DX を分けた構想を発表しています。前者においては「GIGA スクール構想」の名のもとに、生徒一人ひとりが学習のためのデジタル端末を所持できる環境の整備と、教育施設の高速インターネットワークの構築を進めており、後者に関しては、社会で活躍できる人材育成を視野に入れた教育が必要とされています。
記事: 自治体 DX とは何か?スムーズに推進するためのヒントを紹介 (事例付き)この電子書籍では、ワークマネジメントとは何かを解説し、ビジネスにどう役立つかをご紹介します。
では、教育 DX を進める、具体的なメリットとは何でしょうか?教職員側、子ども・保護者側に分けて考えてみましょう。
生徒一人ひとりに合った指導 (個別最適化) が可能となる
事務作業が効率化し、生産性が上がる
データをデジタル化することで、各生徒の特徴が可視化され、一人ひとりに適した指導ができるようになります。得意分野は何かなどの学習データは膨大な量になるため、アナログで管理するのは困難なのです。
一方、事務作業など、授業とは別に存在していた業務も、デジタルツールをうまく取り入れることができれば、格段に効率化します。テストの採点といった基本的なところから、保護者への連絡といった作業もうまくデジタル化および自動化すれば、生産性は確実にあがるでしょう。くり返し行われる作業に関してはテンプレートを作成できるフレキシブルなツールがおすすめです。
教育現場で役立つテンプレートを作成する公正な個別最適化学習を受けられる
デジタル化に対応するための知識が得られる
環境に左右されないで教育を受けられる
前項でも述べたとおり、教育 DX を推進しデータを効果的に活用することで、児童一人ひとりの学習レベルや進捗状況に応じた指導を受けることが可能となります。
また、IT リテラシーを身に付け、将来社会人として必要となるスキルを得ることもできるでしょう。
もちろん、デジタル化の大きな利点として、天災や不測の事態が起こったときにもリモート授業を実施できるという点が挙げられます。昨今の新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、このポイントの重要性が顕著になりました。どこにいても授業を受けられるというシステムは、さまざまな理由から登校することができない学生にとっても、質の高い教育を受けられる良い機会となります。
教育デジタルトランスフォーメーションを進めるには大きなメリットがありますが、その推進に苦心している現場が多いのも事実です。教育 DX がうまく進まないのはなぜでしょうか?教育 DX の課題をいくつか挙げてみましょう。
教育 DX を順調に進めるには、生徒全員がパソコンやタブレットなどのデジタル端末を所持できる環境を作り、学校などの教育施設のインターネット環境を整えることが必須です。その構築と整備にかかる手間とコストは免れることができず、しっかりとした準備が必要となります。
また、デジタル端末をはじめとする機器やソフトウェアを定期的にメンテナンスすることも忘れてはなりません。日々進化するデジタル技術に合わせ、端末やツールもアップデートしていく必要性が出てくる場合もあるでしょう。教育 DX 施策に対応できる機器、ツールをつねに使えるような環境を整備しておくことが重要です。
先述したとおり、教育DX推進にはインターネット環境を整えることが必須ですが、それに伴うセキュリティ対策も最重要課題のひとつとなります。オンラインでやりとりをするため、不正アクセスや情報漏えいのリスクは常につきまといます。
生徒の個人情報や教育機関の重要データなどが外部に漏れないよう、高水準のセキュリティを導入し、適切なセキュリティ対策を講じましょう。また、このリスクに対し教育提供側全員の認識を揃え、それに伴った教育を生徒たちに与えることも大切です。
将来の人材育成も視野にいれた教育 DX ですが、まずはそれを操る教職員側の能力が必要となります。いくら教育現場にデジタルツールを導入しても、それを使いこなせるだけのスキルが全員にあるのかどうか、また、それを使って指導することができるのかどうか、教員の知識と技量、経験が問われることとなるでしょう。まずは導入し実用化する前に、教職員に対する IT 教育が不可欠となります。
教育機関、学校での DX をうまく推進するには、前項で述べた課題をクリアすることが必要となります。個々のポイントを解決するために新しいツールやアプリを導入し活用することは可能でしょう。しかし、あまりにも多くのアプリを使いこなすのは、教職員にとって負担になってしまう可能性があります。
いくらそれぞれのアプリやツールが優秀でも、それを業務ごとにいちいち切り替えていては、情報が点在化し、生産性は上がりません。そういった状況を解消するには、すべての中心となるツールの導入を検討しましょう。
「ここを見ればすべての情報を把握できる」「進捗把握には、まずここにアクセスすればいい」。こういったツールがあれば、混乱は起きません。
教育 DX は教員全体が同じ認識で進めていかなければなりません。全員の足並みを揃え、かつ効率的に仕事を進めていくなら、Asana のワークマネジメント機能がおすすめです。まずは 30 日間すべての機能とサービスを試して、その効果をお確かめください。
Asana でチームのコラボレーションを向上する方法教育 DX とは何か、そのメリットと課題、効率的に進めるためのヒントをご紹介しました。
文部科学省が打ち出したデジタル化推進プランからもわかるとおり、デジタル技術がますます進化する現代において、教育のデジタルトランスフォーメーションは不可欠です。紹介したヒントを参考に、確実な教育 DX 推進を目指しましょう。
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