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知識の共有とは、組織が複数のチームを超えて重要な情報にアクセスするのに役立つようなプロセスを開発することです。この記事では、組織内で知識共有の文化を構築するために、チームが記録するとよいであろうさまざまな種類の知識や実行可能なヒントについて考察します。
情報の共有は、私たちが毎日行うことです。ちょっとしたメッセージ、コーヒーを飲みながらの会話、電話すらも、すべてが知識共有の例と言えます。ワークプレイスでの知識の共有も、同様に広く行われています。しかし、知識を収集して記録するためには、戦略、一貫したコミュニケーション、定期的な更新が必要となります。以下にその方法をご紹介します。
知識の共有とは、組織が複数のチームを超えて重要な情報にアクセスするのに役立つようなプロセスを開発することです。ナレッジマネジメントにはさまざまなサブセットがありますが、中でも知識の共有はまさに情報の分配プロセスを指すもので、チームが必要な時に情報にどうやってアクセスし、情報を他のメンバーとどう共有するかを知ることができるようになります。
知識には主に 3 つの種類があります。
形式知: 形式知は、最も基本的な知識の形で、簡単に記録や伝達が可能で、共有しやすい情報です。たとえば、新しいメールのアカウントへのログイン方法の指示などは、形式知に当たります。
経験知: 経験知とは、簡単に言うと、行動によって学ぶ知識です。この種の知識は、形式知を使って得られる情報と言えます。たとえば、車の運転の仕方についての形式知を読むことはできても、実際に乗ってみるまでは乗り方を覚えることはできません。
暗黙知: 個人の経験から得られた情報が暗黙知です。この種の知識は多くの場合、非常に個人的で、文化的背景に左右されるもののため、人から人へと伝えることが難しい知識でもあります。多くの場合、時間をかけて練習する必要のあるスキルなどが含まれます。たとえば、セールストークを展開して成約させる方法を知っていることは、暗黙知の好例です。トークスクリプトを使った練習はいくらでもできますが、セールストークをうまく展開するには、相手に耳を傾け、細かいニュアンスを理解することが必要です。それは、練習と経験によってのみ身に着けられるものです。
知識の共有とナレッジマネジメント (知識の管理) は、非常に密接に関係した 2 つのプロセスです。知識の共有はナレッジマネジメントに含まれるプロセスであり、ナレッジマネジメントは、情報の整理、調達、保存に関する、先を見越した戦略です。
このプロセスを公共図書館のように考えてみましょう。ナレッジマネジメントは、本を集めて、棚にどうやって並べるかを考えることです。知識の共有は、情報を必要とする人にそれらの本を貸し出す (共有する) プロセスを作成することです。
知識の共有は、企業文化の土台を築くための重要な一部です。知識共有によって、役割に関係なく、会社内で情報をどう伝達し、共有するかの基調となります。企業文化の一部として知識の共有を促進すべき主な理由は、次のとおりです。
チームメンバー同士が知識を共有することは、コラボレーションを増やし、チームワークを向上させるための優れた方法です。チームのプロセス、コミュニケーション方法、戦略に関する文書といった重要な情報を共有しましょう。それにより、情報のサイロを打破し、プロジェクトのコラボレーションのためにチームが必要とする情報を共有することができます。
知識共有のプロセスにより、チームは、重要な情報のための信頼できる唯一の情報源を確立することができます。それは、チームのプロセスから、職場での行動規範まで、あらゆるものに及びます。チームの誰かが情報を必要としている時に、どこを探せばよいかが明確にわかるのです。
チームが関連情報を定期的に共有し、データベースに保存していれば、チームの全員が重要な情報にアクセスできるようになります。それはつまり、情報が一人占めされていないということです。情報の一人による所有を避けるのは、もしその人が病気になったり会社を辞めたりしたら、その情報にアクセスできなくなってしまうためです。知識の共有とは、誰が関与しているかに関わらず、ワークフローを円滑に機能させるために必要な情報を、チームの他のメンバーも知っていることを意味します。
知識の共有は、一人の責任あるいは一つのチームの責任ではありません。すべての情報が適切に共有されていることを確認するという、組織全体の責任です。会社内で知識の共有をしっかりと促進するための、いくつかのヒントをご紹介します。
組織での知識共有の初期段階には、ナレッジマネジメントとコミュニケーション戦略の策定から始めましょう。ナレッジマネジメントの戦略を練るための最も優れた方法は、他のチームメンバーと協力し、文書化すべき重要な情報はどれなのかを決定することです。どの情報が重要かを判断するのが難しい場合は、自分のチームの人々や他部署のパートナーが仕事を完了するために、どのような情報を必要とするかを考えてみてください。
ナレッジマネジメントの戦略にどういった種類の情報を入れるべきかについて自信がない場合は、次のような質問を考えてみましょう。
特定のタスクのために、従うべきプロセスや手順がありますか?
よく一緒に仕事をするコラボレーターが、このプロジェクトに取り組むために必要とする情報は何でしょう?
自分が予想外の理由で仕事ができなくなった場合に、チームが知るべき情報は何ですか?
普段のビジネスオペレーションにとって不可欠な情報は?
情報共有の文化は、組織の上部から始まるものです。経営陣が透明性を持ってリードし、プロセスの仕組みを積極的に共有することで、一般社員もそれに倣う可能性が高くなります。一貫して系統だった知識共有が行われるような機会を、リーダーシップが提供することが重要です。
記事: 弱さをさらけ出して、優れたリーダーを目指す方法その方法の一つとして、系統だった知識共有が促進されるスペースを設けることが挙げられます。たとえば、カンファレンスルームや、仕切りのないオープンプランのオフィスといったコラボレーション向けの仕事環境により、会話が促進されます。チームがリモートで働いていたり、ハイブリッド体制を採用している場合、ビデオ会議を通じた対面コミュニケーションや、ナレッジベースやプロジェクト管理ツールを使用した非同期型の方法によっても、知識の共有を進められます。
チームメンバーには、それぞれ異なるスキルや得意とするコミュニケーション方法があります。文章を書くのが得意なメンバーがいて、簡潔な文書でうまく情報を共有できるかもしれませんし、人前で話すのが得意なメンバーもいるかもしれません。これが意味するのは、チーム内でも情報共有の多様な方法が存在しうるということです。動画やステップバイステップのマニュアルなど、どうやって知識を共有するとしても、すべてが一か所でアクセス可能で、生きた情報である必要があります。そのためには、さまざまな種類のファイルに対応できるナレッジマネジメントプラットフォームを利用するのが一番です。
会社の規模に関係なく、チームには、プロセスの仕組みに詳しい人が何人かいるはずです。始まったばかりの会社なら、プロセスを作っている人を見つけて、プロセスについて書いて記録しておいてもらいましょう。大規模な組織の場合には、チームリーダーと協力して、特定の分野に精通した人を確認します。手順や情報を文書化し、チームが参照できるようにすることが重要です。
Asana のチームでは責任範囲 (AoR) という考え方を導入しています。ある項目に責任を持つ人が、その責任に関連した知識を文書化する責任も負うのです。それは、全員が情報や知識を記録する責任を持つということを意味すると同時に、漏れなく幅広いトピックがカバーされるということです。
それぞれのチームメンバーが異なった方法で情報共有をするにしても、その情報が存在する共通の場所があるべきです。デジタルナレッジベースを使用すると、チームが情報をアップロードし、情報に変更があった際に編集することがより簡単にできます。デジタルナレッジマネジメントもまた、情報をリアルタイムに更新できるので、チームが最も重要な最新情報を把握するのに役立ちます。それにより、チームが、古くなったあるいは関連性の低い情報に惑わされることを防げます。
メールを探し回ったり、すでに古くなった文書を使って仕事をする代わりに、デジタルプロジェクト管理ツールを使って、一貫した信頼できる情報源を確立しましょう。Asana を使うと、チームは一か所でプロセスについて話し合い、文書を共有し、情報を承認できるようになります。
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