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仕事量が多すぎて時間内にこなせない、という言葉を現代の職場ではよく耳にします。数時間の残業を行った後も、膨大な仕事量のストレスが残ることでしょう。常にメールの対応に追われ、ワークフローにはまとまりがない (またはワークフローが存在すらしない)、さらには必要のないミーティングに招待される、という状況の中で生産性が伸びないのは無理もありません。
テクノロジーの発展があり、それによって仕事が楽になることが期待される一方で、私たちが職場で思うように働けるという感覚は失われつつあります。そして、コミュニケーションのインパクトと効率が低下する中で、仕事量をどのように管理するのかという課題は多くのチームリーダーにとって一番の悩みの種となっています。
では、仕事量のバランスをとることは可能でしょうか。可能です。そして、それは結果を生み出すことについて考え方を変えることから始まります。解決方法について解説する前に、現状が生まれた原因について見てみましょう。
従業員は職場で生産的に仕事ができていると感じられることを望んでいます。だからこそ、タスクを完了し、目標を達成することは意欲的な従業員にとって必要不可欠なのです。また、ナレッジワーカーは、会社にとって不可欠な存在であること、そして大きな戦略的な目標に対する自らの貢献度を理解することに働きがいを感じます。
しかし、プロジェクトがサイロ化し、過剰なコミュニケーションが行われる中で、ナレッジワーカーの大多数は組織内における自分たちの役割や、自分たちの仕事の価値がわからなくなっています。コラボレーションや仕事量の管理が効率よく行われていないため、メールの返信やミーティングの参加といった意味の欠ける仕事にますます時間が浪費されています。
さらに、魅力を感じられる仕事をしていないと、すぐにバーンアウトしてしまいます。Asana が実施した「仕事の解剖学」インデックスでは、アンケートに参加したナレッジワーカーの 80% が働き過ぎ、または燃え尽き寸前だと答えています。これが起こると、従業員は職場で労働意欲を失い、膨大な仕事量によるストレスを感じてしまいます。
この事態を引き起こす 3 つの理由を以下に説明します。
Asana の「仕事の解剖学」インデックスによると、仕事のための仕事はナレッジワーカーの生産性を低下させるトレンドであることがわかっています。従業員は、不必要なミーティングへの参加、メールやメッセージの返信、ファイルを探すといったことにかなりの時間を浪費しています。作業の重複も多発します。会社が、絶えない通知、ミーティング、メッセージなどの原因を根絶し、働き方を変えることに腰を据えて取り組まない限り、仕事のための仕事はなくなりません。
ナレッジワーカーは 1 日のおよそ 35% の時間を仕事のための仕事に費やしていると考えていますが、実際はその 2 倍近くです。60% の時間を、採用された理由でもあるスキルを伴う仕事以外に浪費しています。チームが先手を打って仕事のための仕事を取り除く、または減らすための措置を取らない限り、生産性は引き続き低下し、仕事量のストレスは増え続けるでしょう。
必要な作業、担当者、仕事の期日などについてメールやメッセージツールで話し合っていると、できるだけ明確にしたつもりのメッセージでさえ意図する内容が伝わらない場合があります。どちらのプラットフォームを使っても、かなりのやり取りが必要になり、時間、エネルギー、集中力を浪費してしまいます。また、スレッドが長くなると、詳細を見落としやすくなり、重要なメンバーを含めるのを忘れがちになります。
これこそが、過剰なコミュニケーションというものです。仕事のための仕事から生まれ、従業員の集中力、そして最終的には生産性を低下させます。メッセージやメール通知は知らぬ間に私たちの注意力を奪っていきます。通知音が鳴ったり、新着メールが画面に表示されると、私たちはすぐに返事をしなくてはいけないと感じてしまうのです。すると、私たちは集中が切れてしまい、マルチタスクモードに入ります。このように、仕事のための仕事は私たちがその時点まで取り組んでいた仕事に割って入ってくるのです。
過剰なコミュニケーションが生み出すもう 1 つの残念な影響は、「オールウェイズオン」カルチャーの中で働くことを余儀なくされるということです。ナレッジワーカーは四六時中連絡がとれる状態でなくてはいけないというプレッシャーを感じ、オフィス外でもメッセージに返信し、それが原因で仕事とストレスが増えています。
タスクが他のメンバーに引き継がれるたびに、情報がメール、メッセージアプリ、またはスプレッドシートの中で散らばり、埋もれてしまいます。プロジェクトの全体像を確認する必要があるときに、情報があちこちに散らばっていては、余計な時間と努力を費やすことになります。仕事のステータスについて話し合うためのミーティングが必然的に頻繁に開かれ、これもまた時間を浪費する要因の 1 つとなっています。
情報収集のプロセスも効率が悪いと言わざるを得ません。たとえば、従業員は仕事の担当者を調べることに時間を浪費しています。どのタスクの承認が必要なのか、すでに承認されているのか、承認担当者は誰か、誰が承認プロセスを管理しているのか、などについて混乱が生じます。これだけで混乱が生じるのですから、仕事を終わらせるために誰と連絡を取ればよいのか、重要な情報がどこにあるのかを調べるとなると、事態はさらに悪化します。
残念ながら、すべてを追跡するシステムがないため、会話がどこに行ったのかわからなくなったり、繰り返されたり、断片化したりします。Asana が実施した「仕事の解剖学」インデックスで指摘されているように、ナレッジワーカーは組織が優先する事柄を明確に把握できていない状態で勤務時間の大半を過ごしています。明確でないのは日常のタスクだけではありません。ナレッジワーカーの 54% は、自分の仕事がどのように会社全体の活動に貢献しているのかを把握できていないのです。
膨大な仕事量にストレスを感じずに、アプローチを変えて仕事の効率をアップさせる方法があります。それは、よく整理されたプロセスを作成し、仕事を自動化し、効率よくコミュニケーションをとることによって成り立つものであり、実現するためには考え方を変える必要があります。仕事量のバランスを上手にとるには、リーダーやマネージャーから個々のチームメンバーまで、組織内のメンバー全員が重要な仕事とそうでない仕事を明確に把握する必要があります。
この新しい働き方はワークマネジメントと呼ばれ、誰がどのタスクをいつまでにするのか、ということを知るための実用的なアプローチです。ワークマネジメントは、チームや組織のメンバー全員が、時間を無駄にするだけの仕事のための仕事ではなく、最も大切な仕事に集中することを可能にする透明性を提供します。
Asana のようなワークマネジメントツールを使えば、個々のメンバーやチーム、そして会社全体が効率よく仕事をするための透明性を確保できると同時に、その全員が同じ目標に向かって同じ方向に前進できます。
今こそ仕事量のストレスを払拭しましょう。チームはもう大量の仕事に押し潰されそうな気分にならなくて済みます。チームがワークマネジメントシステムを導入してプロセスを自動化し、職場での毎日をより生産的に過ごすという決断をすれば、仕事のための仕事に支配されることは無くなっていくでしょう。
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