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Asana のダイバーシティ、インクルージョン、公正への取り組み

Asana チーム 寄稿者の画像Team Asana
2020年10月8日
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ダイバーシティとインクルージョン (多様性と包摂性) は、Asana が製品を作り、社会の中で活動していくうえで不可欠な要素です。私たちの世界に蔓延する人種差別と不公正を見せつけるような出来事が、世界や身近な地域で頻発する中で、Asana は企業として、ダイバーシティとインクルージョンを会社組織と文化の中心的理念とするという誓いを新たにし、その決意を再確認しています。

Asana の私たちは、どんな困難な時代にも、すべての人々にとってより公正でインクルーシブな環境を実現するために努力します。私たちが常にそうした取り組みの根拠とする戦略の柱は、透明性と信頼を育てる枠組みを作ること、すぐれた人材は多様な背景を持つ人々から輩出されるという確信をもとに意識的かつ戦略的な努力を通じて最良の人材を獲得すること、Asana で働く全員がチームの一員として尊重され、価値を認められ、意見に耳を傾けてもらえると感じられる環境を作ることです。

私たちの学びをより大きなコミュニティの皆様と分かち合うために、この 1 年間で Asana が作成したプログラム、私たちのチームとしての成長、人種差別に反対するインクルーシブな企業としてのコミットメントの追求についてご紹介します。

1 年を振り返って

昨年、私たちはいくつかのアクションやイニシアチブを選択して重点的に取り組みました。一つは Asana における多様性に関する目標を達成するため、公正でデータに基づく採用戦略を進めること、もう一つは、すべての従業員が生き生きと働ける環境を作り、従業員同士のつながり、そして Asana のミッションとのつながりを感じられるカルチャーを生み出すことです。

Asana の採用力を強化する

多様性のあるインクルーシブな環境を作るには、「全員参加チーム」のアプローチが必要です。この対象には Asana の採用活動も含まれます。多様性のあるチームを築き、インクルーシブな環境を作るためには、全員がそれぞれ果たすべき役割があることを理解していなくてはなりません。私たちはマイノリティグループに属する採用候補者にとって魅力的な採用プログラムを充実させ、インクルーシブな雇用プロセスを提供し、ダイバーシティとインクルージョンを推進するよう人材獲得チームの教育に努めてきました。

こうした努力を加速するため、昨年、Asana では多様性に関する目標の担当を多様性とインクルージョンチームから、人材獲得チームへと移動しました。この移動によって、Asana のミッションに熱意を持ち、世界にプラスの変化をもたらしたいと考える多様な背景をもつ人々を対象とした採用活動がさらに促進されます。この分野における私たちの取り組みは次のとおりです。

  • Diversity Talent Programs and Early Career Talent Acquisition (多様性のある人材プログラム & 早期キャリア人材獲得) チームの創設。このチームは、Asana のグローバルな早期キャリア人材と実習生プログラム、インクルーシブな人材マッピング、パイプライン開発、人材獲得チーム全体のエンゲージメントプログラムを担当します。

  • Asana の IDEAL (Inclusivity, Diversity, and Equity for Asana Leadership) による面接方針の徹底。これは Asana 版のルーニー・ルールで、より多様性のあるリーダー職チームの構築を目指すものです。

  • Techqueria、Grace Hopper、AfroTech など、テック業界において一般的にマイノリティとされるグループを支援する組織とのパートナー提携やスポンサーシップ提供を行います。

毎年、当社では目標への進捗を追跡するため、定性および定量データの分析を行います。最近では、当社のウェブサイトで、Asana の多様性に関するデータの更新を行いました。最新のデータによれば、女性とノンバイナリージェンダーの従業員数の増加傾向が続いています。全世界では、Asana 従業員の 43% が女性またはノンバイナリージェンダーです。同じく各国のエンジニアリング部門で女性およびノンバイナリージェンダーの従業員が増加し (21%、前年比 +2%)、人事管理職を含むそれ以外のチームでは、女性またはノンバイナリージェンダーが 44% 以上を占めています。ジェンダーの多様性に向けた Asana の取り組みの成果は、フォーチュン誌の「女性にとって最も働きやすい企業」ランキングで 2017年の 66 位から、昨年は 11 位に上昇し、今年は 8 位にランクされたことからも見て取れます。

人種 / 民族的マイノリティの従業員採用については、わずかながら成果を上げはじめていますが、まだ道のりは遠く、米国では黒人やアフリカ系アメリカ人の Asana 社員は全体の 4% (前年比 +1%)、ヒスパニック / ラテン系の Asana 社員は 5% (前年比で変化なし) に留まっています。

社内コミュニティの拡大

Focus time

昨年を通じて、私たちは活発な社内コミュニティの構築に引き続き力を入れてきました。これは一人ひとりの社員が安心してそれぞれ独自の視点や意見を持ち、共有できるインクルーシブなスペースです。

インクルーシブな社内コミュニティは、リモートワーク環境では特に重要です。マイノリティグループに属する社員、子育て中や介護中の社員など、グループによってはリモートワークから受ける影響が特段に大きくなります。現在のリモートワーク環境下では、声を上げて、それぞれの立場や意見を届かせる手段を全員が確実に持てるよう、特にインクルージョンに力を入れています。

Asana では、Employee Resource Group (ERG) が社内カルチャーの重要な役割を果たしており、3 分の 2 以上の従業員が 1 つ以上のグループに所属しています。ERG は多様なコミュニティやアライ (LGBTQ の支援者) をサポートして、従業員が部門を超えて集まれる、安全でポジティブ、かつインクルーシブな空間を作れるようにしています。ERG が主催する毎月のイベントや集まりは、メンバーが安心して自分の意見を述べたり、公開のディスカッションに参加したりできる場となっています。オフィスからリモートへ移行しても、率直な会話や楽しみを意識的にミックスしたこうしたイベントは継続されています。

アライは、マイノリティグループに関するトピックスを取り上げた社内外の Real Talk イベントシリーズなど、多くの ERG イベントに参加することが推奨されています。イベントに参加することで他者の経験への共感がより深まるため、不公正な事件の報道が続く昨今の情勢を踏まえ、アライのイベント参加はきわめて重視されています。

Asana は今後も ERG への投資を継続し、ERG リーダーのスキルの開発と強化を目的としたリーダーシップ開発プログラムの立ち上げや、ERG をサポートする専門的な枠組みの構築を進めます。

ERG の他に、チームのリーダーたちは、各自のチームでインクルーシブな行動の模範となり、先頭に立ってインクルーシブな環境作りを進める、重要な責務があります。これを念頭に、Asana はインクルージョンを重視するリーダー職のスタンダードを確立するため、マネージャー向けトレーニングを開発しました。この取り組みは、「全員参加」のアプローチで多様性とインクルージョンを推進し、インクルーシブな職場環境を作るために、全員が自分の役割を理解し、Asana のコミットメントに賛同しそれに貢献する手段を手にすることが目標です。

Asana の反人種差別行動

企業として、Asana は人種差別とヘイトを許さないことを明確に宣言します。人種差別は機会を阻み、人間性を踏みにじる行為です。この現状は変えなくてはなりません。Asana はその変化をもたらすために積極的に関与すべきであるというのが私たちの明確なスタンスです。

George Floyd 氏、Breonna Taylor 氏、Ahmaud Arbery 氏、Rayshard Brooks 氏、Daniel Prude 氏、そしてさらに多くの人々の殺害を受けて、企業は言葉だけでなく行動によって抗議の先頭に立つことが求められています。パンデミックの結果、互いの物理的な距離が広がることで、私たちは社会を蝕む甚だしい不公正をいっそう痛烈に実感しています。

人種偏見や不公正に注目が集まる今、人種差別と闘い、インクルージョンを高めるために、私たちはいっそう自分たちの役割を果たすことに注力すべきだと確信しています。6 月には、「Asana Acts Against Racism (Asana 反人種差別行動)」を立ち上げ、人種差別を許さない企業文化を最優先事項とする Asana の姿勢を示してきた新旧のプログラムをもとに、この取り組みを正式にとりまとめました。これは Asana にとって欠かせないステークホルダーである従業員の皆さんと共同で作り上げた成果です。私たちは幅広い提案に耳を傾け、”すべてが重要なら、重要なものなどない”という言葉を念頭に、完全な人種的公平性をもって実行できるイニシアチブを選択しました。私たちは「Take Care (従業員を大切にする)」、「Take Responsibility (責任を果たす)」、「Take Action (行動する)」の 3 つの指針をもとに行動します。

Take Care (従業員を大切にする)

「Take Care」は Asana の社内コミュニティのためのスペースを設け、コミュニティを盛り上げる取り組みです。今年 5 月から、次のような方法で Asana の従業員コミュニティ向けのサポートを充実させてきました。

  • 社内および社外に対して、Asana は人種差別とヘイトを許さないことを表明しました。製品の 利用規約 で、ヘイトグループに対して Asana の使用を禁止することを定め、この立場を強調しています。

  • Asana の黒人コミュニティのためにプライベートなスペースや会話を設け、お互いに交流できるようにしました。

  • マイノリティグループの声が届く範囲を広げる支援として、Asana のソーシャルメディアプラットフォームを通じて、こうしたグループの組織や個人の声を大きく取り上げることにしました。黒人コミュニティを積極的に支援する各団体などを対象としたこうした取り組みには、次のようなものがあります。

    • ACLU、Impact Justice、National Urban League など、公正な社会を目指す改革を推進する非営利団体のお客様を取り上げたソーシャルメディアの特集投稿

    • Asana が誇る黒人社員たちとその仕事、意見、クリエイティブな才能の紹介

    • 黒人 やラテン系の人々が創設したお客様の組織のストーリーを Asana ブログで特集

  • また、すべての社員のための場を設けることも必要なため、子育て中や介護中の社員、マネージャーを含め、すべての Asana 社員を対象とした全社会議を数回開催しました。こうした全社会議は、Real Talk、つまり既成概念に挑戦するオープンで率直な意見交換の機会を設けたいという当社の姿勢を具体化したものです。こうした対話にはときに気まずさもあったのは確かですが、一方で、Asana のダイバーシティとインクルージョン実現への長期的な取り組みの延長として、当然必要だという共通の理解に基づくものです。全社会議は、変革のために学び、互いに頼り合い、力を結集し、アクションやイニシアチブを決定する機会となっています。

  • リモートワークへの移行、パンデミックによる不確かな未来、毎日のように起きる人種差別がもたらす正義に反する出来事の報道など、現在の環境では心の健康やウェルネスがこれまで以上に大切です。この時期、Asana が提供する心の健康関連のサービスを全社員がより利用しやすくするため、Asana の福利サービスに Modern Health の無料セラピーとコーチングを追加しました。また、Asana 社員に対して、有給休暇を利用して自分のための時間を持つよう引き続き推奨しています。これは全員がリモートで働いている現状では特に重要です。

Take Responsibility (責任を果たす)

「Take Responsibility」では Asana の「責任を与え、責任を果たす」という価値観に基づき、自主的な学びを支援し、アライとしての役割やその他の活動への参加への呼び掛けを行います。Asana は話題にしづらい会話に対してオープンであることを今後も続けていきます。透明性と信頼性を土台とする企業文化に基づき、Asana はこれまでも複雑で重要なトピックについてディスカッションの場を設け、議論を奨励してきました。企業、そして個人として内省を深め、私たちの製品やカルチャー、コミュニティ、社員にふさわしい社会を築くことに意識を向けるために、こうした話し合いを欠かすことはできません。

  • ジューンティーンス (奴隷解放記念日) の精神にのっとり、Asana はアライシップと私たちの脆さ (fragility) について公開ディスカッションの場を設けました。このプログラムの一環として、学習 & 能力開発部門のリードである Joanna Miller とカスタマーサクセスマネージャーである Terri Burden をはじめとする、Asana 社員の教育的なアライシップ活動を大きく取り上げました。この 2 名は、個人のプラットフォームで人種や人種差別、アライシップに関するトークを行っています。Asana はこうした啓発的なコンテンツをお客様のコミュニティにもご紹介しました。

  • 公開ディスカッションに加え、読み物や動画、行動の機会、その他のリソースを提供して、マイノリティコミュニティに属する従業員、そしてアライシップを学ぶさまざまなステージにいる従業員をサポートしています。

Take Action (行動する)

「Take Action」は Asana の社内外のプログラム、ポリシー、採用活動を発展させ、拡大する取り組みです。こうしたイニシアチブの中には Asana ではお馴染みのものもありますが、どれも社内でいっそう広く賛同を受け、熱心に実行されるようになりました。私たちの計画は次のようなものです。

  • 採用候補者の評価プロセスを改良して、ダイバーシティへの Asana のコミットメントを強化します。このステップでは客観的な評価プロセスをさらに徹底し、実習生プログラムの拡大、社内における中堅の黒人およびラテン系人材の能力開発、多様性のあるリーダーシップチームを築く目標の策定を行います。

  • 上級のリーダー職やマネージャー、および全 Asana 社員を対象とした、必要なアライシップワークショップを実施することで、インクルージョンへの Asana のコミットメントを強化します。

  • 次のような方策を通じて、Asana の公正さへのコミットメントを強化します: ジェンダーや人種に基づく主要な報酬関連指標の定期評価、賃金の公正さに関する厳正な分析を今年度末までに実施すること、反人種差別と公正に関するイニシアチブを推進する 501(c)(3) 条項に該当する非営利組織を対象とした従業員マッチングドネーションプログラムの試験運用、同じく反人種差別と公正を求める活動を行う 501(c)(3) 組織を選定し、

    非営利団体向けの Asana プログラムによる Business ライセンスを活用してミッションの追求をよりスピーディに行えるように支援すること。

職場に私たち自身が望む変化をもたらすために

Asana における多様性とインクルージョンへの「全員参加チーム」アプローチとは、言い換えれば、自分たちが望む変化を職場にもたらせるかどうかは、私たち全員の肩にかかっているということです。企業として、Asana は長期的にこの取り組みを続けていきます。力を合わせ、透明性と信頼、インクルージョンを支えるための製品と企業カルチャーを築き、よりよい働き方を実現することが私たちの使命です。

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